皮の原点であるなめしについて、又なめしの分類について説明をします。
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鞣しとは
そもそも、なめしってなに??
革が化けると書いて靴と読みます。
革で包むと書いて鞄と読みます。
革を柔らかくと書いて鞣し(なめし)と読みます。
それまで、皮膚であった皮を道具として使えるよう革へと生まれ変える事です。
具体的になめしとは、このままでは腐敗したり、水分が抜け硬くなってしまう皮のコラーゲン繊維になめし剤を加え、劣化を抑えながら、素材として革に変化させることです。
鞣し(なめし)の分類
現在クロム鞣し、植物タンニン鞣し、油鞣し、があります。
クロム鞣し
クロム鞣しは合成済(硫酸クロム・重クロム・カリウム塩・クローム塩など)化学的製法による鞣し方です。革の特徴は、青色で、柔軟性、弾力性、拡張性、耐久性、染色性に優れ比較的軽く、可塑性が劣ります。
時間と手間がかからないので現在流通してるほとんどの革製品がクロム鞣しです。
植物タンニン鞣し(渋なめし)
植物タンニン鞣しは天然の植物(木樹の渋抽出した天然済)を利用した鞣し方で、工程に2週間以上手間がかかりますが、使い込む程独特の色に変化し、柔らかくなる性質をもっています。濡れても乾燥が早く頑丈で摩擦に強く伸びが小さいです。
革の特徴は染料の吸収がよく着色しやすい。
混合(複合)鞣し
2種類以上のなめし済を特徴を生かし用途毎になめしたもので、クローム鞣しをした後にタンニン鞣しをした野球グローブ用のグローブレザーがあります。
逆にタンニン鞣しをした後にクローム鞣しをすることを逆コンビと言います。
クロームとタンニンの長所を生かした革を作ることができます。
油鞣し
油鞣しは、動物の油脂で皮を鞣します。油鞣しの特徴は非常に柔軟で吸収性がよく洗濯が可能です。アルデヒドとの複合鞣しで行われることが多く、代表的なものにセーム革があります。又菜種油を用いる白鞣しがあります。
泥鞣し
茶利八方のなめしです。石灰分をまぶして泥のうえで鞣す特殊な方法です。
次は鞣しの工程を書いてみたいと思います。皮から革へ②へ