パーツの作り方シリーズ

バッグに使う芯材の向きが分からなくなった時の確認方法

バッグを作るようになると、芯材の存在に行き着きます。

かばんに使う芯材は沢山ありますが、アイロンを使う芯材はありません。会社によって使う芯材に若干の違いはありますが、そう大差はないかと思います。

今回ご紹介する芯材は個人的に経験してきた、自分でもよく使う芯材になります。

これからバッグ作りに芯材も付けて縫製される職人様のお役に立てればと思います。

私が作るバッグは、縫製工場で経験して来た事ですが、工場によって作り方に違いがあり

各職人によっても作る工程が違ったり、拘る所も違います。

なので「この職人さんってこんな作り方するんだ。と、へーへー」程度に思っていただけたらと思います。


今回はかばん職人が「かばんに使う芯材の目の向き」を紹介します


芯材

  • Vilene(バイリーン)
  • Bonttex black(ボンテックス黒)
  • Non-woven fabric(スライサー)
  • Pasco(パスコ)
  • Waveron(ウェブロン)

Vilene(バイリーン)

不織布の中でも強度がシッカリそしてしっとりした芯材です。
かばんに使う芯材は大体漉きも行える素材を使っています。


底にバイリーンを使う場合

芯材の厚み0.8mm
目の向きが分からなくなった時の確認方法は、「折ってみる」です。
目の向きに沿って折ると、キレイに折れます。
すだれとかをイメージするとわかりやすいです。編んでいないので一定方向に目が決まっています。

ちょっとした小ネタ

私は、バイリンと呼びわざわざ伸ばさないです。そして型紙に芯材を書く時には本来なら「V」ですが、「B」と書く職人さんばかりです。おそらくカタカナ英語から「バ」→「B」になってるのだと思います。


目に逆らうとガタガタのシワが出ます。
革に伝わり革に芯材の跡ができてしまう。これを「あたり」と言います。


この芯材の目の向きはこの様になっています。底マチはこの目の向きです。


バイリーンを胴芯に使う場合

0.6mmです。


目に沿って折るときれいに折れていますね。


芯の目の向きはこのようになっています。

ココがポイント

胴芯や横マチ芯はバッグによって変えていますので、革にあたりが出ない向きを選んでください。縦横に限らず斜めに芯材を抜く時もあります。


金具をはさむ場合

0.6mm カン付け芯です。


金具をはさんだ時にシワにならないようにします。


引き手芯。


形が違うだけで金具を挟むものは同じで折った時にシワにならない向きにします。


これもカン付けです。


目の向きはこのようにします。


Bonttex black(ボンテックス黒)

硬めの芯。触った感触は「ザ・紙」なので完全に折ってしまうと元に戻りません。


写真の芯材は0.4mmです。口元のヘリ返し芯や、各パーツなど、厚みを変えれば底にも使ったりします。


この芯材の目の向きはこのようになっています。


Non-woven fabric(スライサー)

これも不織布になります。主に裏地に使います。


写真のものは0.4mmの底芯です。目に反して曲げるとこのようにアタリがでます。


なので目の向きはこのようになります。

ココがポイント

注意ポイント:このスライサーもそうですが、のり付きの芯材は粘着力が低い物があります。ミシンで固定しないと中でめくれます。革の裏貼に使う場合は、古くなった安売りの芯材や粘着力が低い物は、手を出さない。あとクリッカーのようなプレス機で一度強く押さえておきましょう


Pasco(パスコ)

ニスを使うときはこのパスコを使います。
レザーボードなので革によく馴染みアタリがでる心配がありません。
漉きもキレイに入るので、貼り合わせなんかにも合います


Waveron(ウェブロン)

硬めの芯材。カッチリしたバッグによく使われます。
ただ、胴にウェブロン1枚だけ貼ると紙っぽさ目立つので、スポンジやゴムを貼る事が多いです。
1.0mmは底マチに使ったりします。


厚くなればアタリも大きく出るので、向きを間違えると仕上がり方に影響がでます。


目に沿って折るとキレイに曲がります。


この芯材の目の向きはこのようになっています。ウェブロンは折らなくても目は分かりやすいです。


以上芯材の目の向きがわからなくなった時はこのように曲げるとわかりやすいです。

それではYou Tubeの動画も上げているので、よかったら見てください。

【No.33】Make shrink leather and oil leather handbags / 革のハンドバッグを作る「メイキング動画」


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